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◊Music Tech magazine - June 2004
ディスカバリーはエスニック/ワールド・シリーズの新作2タイトルを最高の状況でリリースし、ここ本誌に帰ってきた。その名も「スピリッツ・フロム・アイヌ」に「オキナワン・トラディション」。これまで、この日本を代表するサンプリングメーカーのあらゆるコレクションを取り上げてきたが、そのクオリティにはいつも感心させられている。その多くの場合、(西洋人の耳には)正体不明の楽器サウンドが特色なのだが、どちらの作品もすべてにおいて見事なレコーディングであり、そのサウンドは非の打ち所がない真実の響きである。 前述の特徴と同様に、「スピリッツ・フロム・アイヌ」と「オキナワン・トラディション」も音楽の伝統を探求した傑作コレクションとなっており、イギリス国民にとって馴染みがないサウンドであるにもかかわらず、貴重で価値の高い有益なサンプリング素材を提供している。 「スピリッツ・フロム・アイヌ」は、おもに北海道に居住する〈アイヌ民族〉の音楽に焦点を当てた作品である。惜しいのは2つの楽器のみの収録だが、5弦の楽器〈トンコリ〉は三味線のような音色を響かせるが、まったく異質な独自のクオリティを有している一方、〈ムックリ〉は口の前で演奏する、いわば口琴のような楽器である。 各楽器のサウンド音域は良好であり、とくに〈トンコリ〉は約180ループと50種をはるかに超えるコード・サンプルが収録されている。さらに、アイヌ民謡の女性ヴォーカリスト・安東ウメ子氏の唄が7曲も収録されている。これらサウンド帯域はある程 度に限定されているが、いくつかの曲を完全に収録した長尺の歌唱によって、この点は埋め合わせできる。 オキナワ音楽は、おそらく西洋ではあまり馴染みがないと思われるし、日本音楽との区別もされていないだろう。しかし、少なからず楽器がもつ特徴的な領域の違いが明白に存在する。本作品でいえば、笛(フルートの一種)、三線(3本弦をもつリュート。中国が起源とされている)、三板(パーカッションの一種。平らな板を指に挟んで鳴らす)が収録されている。強調すべきは、男女のヴォイスと魅惑的なマテリアルの両者がより幅広くラインナップされていることである。 多くの人々はワールドミュージックに興味があるか否か明確である。しかし、いつものように、冒険的なサンプリストにも好まれるような高品質のライブラリーをディスカバリーがリリースした。この手の音楽に不慣れだが自身のレコーディングで試みたいのなら、これらのサンプルから始めるのが間違いない。 優れたレコーディングが施されている愛情溢れる作品。どちらの作品もワールド・ミュージックのファンを魅了する。とくに「オキナワン・トラディション」は価値のある貴重なサウンドを提供している。 |
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カテゴリ:
ダンス/テクノ|ヒップホップ|ジャズ/R&B|エスニック/ワールド|ヴィンテージ|効果音|ドラム/パーカッション|ギター/ベース
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フォーマット:
ACID|REX2|WAV|AUDIO|KONTAKT|BATTERY|MACHFIVE|HALion|EXS24|AKAI|COMPATIBLE|MIDI|RNS for REASON 3.0.4
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