壮大な大地からの贈り物 — ホーメイ、弦の響き。
アジアの中央部、ロシア連邦・トゥバ共和国の伝承、<ホーメイ>。
CM・映画音楽に多用される倍音の響きが、ついにサンプリング・ライ
ブラリーに。神秘と驚異のサウンドに、伝統弦楽器<イギル><ドシュ
プルール>を追加収録。
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photo by Andreass Laercher |
美しい河川・湖が見渡すかぎりに広がる険しい山岳地帯に、人々が動物と共存しているトゥバ共和国。その広大な大地を呼び起こし、我々の感受性を刺激する力強くも美しい歌声。それが<ホーメイ>である。
ついに登場した待望の<ホーメイ>音源は、ACID|WAVとREX2形式で、合計154ファイルの現地録音版。本作には、男女それぞれが奏でる喉歌<Khoomei:ホーメイ>の他、2種の弦楽器<Doshpuluur:ドシュプルール><Igil:イギル>を44.1kHz/16bitと96kHz/24bitのクオリティで収録している。
大地の恵みが育んだ特徴的で澄んだ音色は誰もを魅了し、未知の領域「トゥバ」をリアルに体感させることだろう。
トゥバの喉歌+伝統楽器のご紹介
KHOOMEI[ホーメイ]:
喉歌。声に含まれる倍音の高音部を声帯の力で意識的に強調させて口笛に似た音を出し、舌や口腔を微妙に動かして美しい倍音を奏でる。その発声法は実に様々であり、伝統楽器や口琴などと共に演奏される。
DOSHPULUUR[ドシュプルール]:
三味線のような三弦の撥弦楽器(はつげんがっき=弦を弾いて音を奏でる楽器)。モンゴル「馬頭琴」の原型楽器。指や爪を使ったストローク奏法やアルペジオ奏法で弾くが、最近ではピックを使用。堅くはっきりとした音色。
IGIL[イギル]:
二弦の弓奏楽器。「馬頭琴」の原型ともいわれる。弦と弓は馬の尻尾の毛を束ねて作られている。共鳴胴は楕円の舟形で竿の部分が長め。
ロシア連邦・トゥバ共和国 : The Republic of TUVA
モンゴル国の西北に隣接し、北海道ふたつ分の土地に約30万人の人々が暮らす。首都はKyzyl(クズル)。主要な民族であるトゥバ人は、チンギス・ハーンの時代に勇猛な兵として知られた。土地は険しい山岳地帯とステップ地帯・砂漠地帯からなり、タイガの森では全人口の約二割にあたる人々が今でも遊牧生活を送っている。